暇で映画でもみようかとスマホを弄んでいたところ
出演が井浦新さんに田中麗奈さん、東出昌大さん、ピエール瀧さんと、面白くないわけがない!気になるキャストが集まった映画に思わず目が止まった
100年前の史実をもとにした映画で、関東大震災が発生した直後に千葉県の村で起きた事件を中心に物語が展開してゆく
アタシは今まで、この事件については知る機会がなかったのだが
震災当時に発生した「流言飛語」により、多くの罪なき朝鮮人などが殺戮された事は知っていたので、その時代背景の中で起こったこの事件についても興味があり映画館に飛び込んだ
りゅうげんひご
世の中で言いふらされる確証のないうわさ話。根拠のない扇動的な宣伝。デマ。
大辞林より
物語の一貫したテーマである
香川の薬売り一行は行商に訪れた異郷、流言飛語によって盲信的になった人々により惨殺された
行商団は日本人だったが、香川訛りと盲信の渦に巻き込まれてしまったようだ
劇中で描かれた震災直後の混乱の最中、根も葉もない噂を市井の人々が触れまう場面があり、それを諫めようとした言葉
「あなたは実際にそういった場面を見たのか?」
流言飛語は不特定多数の、その一人ひとりのデタラメによって増幅されてゆく
これは現代、100年後の日本でも変わらず存在している
時代は変わり、口伝えや新聞よりも、より瞬時に広がる新たなネットワークによって
膨大な情報が得られる世の中、簡単に拡散させることができる道具
近年のニュースを顧みるに人を直接殺めることにならないにしても、自分が発信した根拠不明な情報が、誰かを傷つけることになる自覚はいよいよ希薄になっているのではないかと思わざるを得ない
100年前の惨劇を繰り返さない、自分ができることがあるだろうか
そう思わされる作品だった
今日の映画